1か月ほど前でしょうか？施設のある利用者さんとのお話で。「昔、宇部にあるレストランにふらっと入ったのいや。そしたらのぉ、いろいろメニューがあってのぅ、カレーもあったんじゃが、ハヤシライスがあってのぅ、それを食うたらまぁ、旨うてのぅ！あれからそれ以上のハヤシライスには出合ってないのぅ・・・まぁ、お前には造れんじゃろうの。」ちなみに私、元気の会の調理師でございます。「なんですと？！」そう云われたら造るしかございません。そして本日、その決戦の日でございました。（笑）

今朝方、嫌な夢を見まして・・・。ハヤシライスを造って皆さんに食べて頂いたところ、その方だけが「まずい！」と一蹴。仕方なくレトルトのハヤシライスをお出しすると「旨い！これこれ！」と云われる夢・・・。（笑）

さて、いよいよ実戦です。

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みじん切りにしたしめじをバターで香ばしく炒めます。たまねぎも香ばしく。それを合わせて赤ワインで煮詰めます。

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そこにトマトの水煮を加え、さらにあめ色に炒めた玉ねぎを追加。灰汁を取りながらしばし煮込みます。

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牛肉は、軽く湯通しして灰汁を取ります。鍋へ投入！デミグラスソースや牛肉の出汁、ケチャップ、醤油、昆布茶の粉末などを加えて調味し、更に煮込みます。

味見をしては首をかしげ、また味見をしては、ん～・・・。ついに「ハヤシライスってどんな味だっけ？」と悩むまでに。（笑）何か足りない・・・コクがない・・・。最後に焦がしたバターを加えて諦めました。（笑）さていよいよ食べて頂く時が！！！

見た目はそれなりですが・・・。

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おそるおそる聞いてみた・・・。「ハヤシライスどんなです？」しばしの沈黙の後・・・「旨い！！！昔食べたあの味は忘れてしもうたがこれはこれで旨い！！！」思わす泣きそうになりました。一安心です。我々料理人は辛くてもしんどくても「旨い！」の一言で救われます。良かった！今夜はゆっくり寝られそうです。利用者や入居者のみなさんの期待に応えることも仕事のひとつ。皆さんの笑顔が見たくて・・・なんて云うとキザですがでも本当なんですよ～。

Chef